自己破産と債務の時効運用について

自己破産と債務の時効運用について

自己破産と債務の時効運用

会社あるいは個人が破産した場合の、時効中断のお話をいたします。 まず、破産手続きが開始しまして、債権者として、そこに破産債権届をするということがあります。この破産債権の届出というのは、法律上は請求ということになりまして、時効の中断事由になります。

 

そして、さらに、その届出に対して破産管財人が認否をして、債権表に記載がされるということになりますと、確定判決と同じ効力ということで、時効期間がさらに10年に延びるといった効果があります。このように、破産手続きの中で時効が中断する扱いとなっております。

 

この場合、もし、連帯保証人がいるといったような場合には、その主たる債務者の破産、その中での時効中断手続きというものは、いわゆる保証債務の付従性といった理由で、全て連帯保証人にも及ぶことになります。

 

すなわち、連帯保証人が破産手続きに一切関与していなかったとしても、主たる債務者に対する時効中断、あるいは債権届出の結果、債権一覧表に記載されることによって10年に延びるといった効果も、全て保証人に及ぶことになります。

 

さて、問題は、破産手続きが終結した場合に、その後、さらに主たる債務者に対して時効が進行するということが考えられるか、ということです。もし、時効が進行するとなりますと、それから5年あるいは10年後に、連帯保証人は主たる債務者の時効の援用をすることができるか、といった問題が残ります。

 

この点につきまして、まず個人につきましては、最高裁の平成11年11月19日判決というのがありまして、すでに破産をした人に対しては、請求をするということができません。免責になっているために請求ということがあり得ません。

 

そのために時効期間の進行ということもなく、その結果、主たる債務者についての時効の完成ということはない、というふうに判決しております。そして会社の場合も、最高裁平成15年3月14日判決というのがあります。

 

これによりますと、破産終結によって会社が消滅するということは、会社の債務も消滅するということで、やはり、主たる債務者である会社についての時効の完成ということもあり得ない、というふうにされております。 このように、破産手続きが終結しますと、連帯保証人としては、自分に対する時効の援用しかできないということになりますので、その点を頭に置いて債権者と交渉することが必要かなと思います。

 

自己破産と官報

自己破産をする人は様々な事情があり、自己破産を選択しています。しかし、できればあまり多くの人には知らせたくないという気持ちも抱えている人も多くいます。しかし、自己破産する場合には、官報という公的な書類にはその事実が記録されることになっています。

 

官公庁の書類に自身の名前が載るというと、不安に感じる人もいるといえます。そうなると、近所の人や親類、妻子に迷惑がかかるかもしれないと考える人もいます。
そこで、官報に名前が載る事の具体的なデメリットとその対策法などについて紹介します。

 

自己破産とは

自己破産とは、破産法で定められた債務整理の一つで、破産法15条1項にさだめられている、債務者が支払不能にある状態になっており、破産法15条2項に定められた支払を停止している時に、支払不能の状態にあるものと考えられています。

 

自己破産は、債権者が支払不能の状態になっており、支払不能の状態は、自己破産の申立人の借金額や収入などを考慮し、裁判所が返済していくことは無理と判断した状況にあるといえます。そのため、これ以上返済を続けていくのは不可能な状態といえます。

 

自己破産はローンの債務者自らが家庭裁判所に申し立てを行って裁判所の許可を得て債務を帳消しにする方法です。多額の借り入れ金などで支払が不能になってしまった人を救済し構成させる目的で法的に認められた制度です。

 

全国の自己破産者は年々増加傾向があり、多くの人々自己破産を行うことで新しい生活をスタートしています。家庭裁判所から免責許可決定が下りると、生活に最低限必要なものを除いた財産は失うことになります。そして全ての債務の免除が認められます。自己破産をしても選挙権を失ったり、戸籍や住民票に記載されることはありません。しかし、破産者名簿と官報に掲載されます。

 

自己破産の弁護士費用

 

官報とは

官報とは、国の広報誌のことを言います。官報は、法律や政令、条約などを公布するという意味でも重要な役割を担っています。官報には紙媒体とインターネット検索という形態があります。紙媒体は購読料を支払って購入します。

 

インターネットで検索する場合は閲覧は無料です。インターネットで閲覧する場合には、内容は紙媒体と同じです。しかし掲載期間が設けられており、掲載日から30日間となっています。30日を過ぎれば無料会員であれば閲覧できません。有料会員であれば、過去の官報のバックナンバーの検索できます。

 

官報に掲載される公告にはいろいろあり、破産や会社更生関係なども含まれており、多くの自己破産者の名前が一律で掲載されるようになっています。

 

官報に名前が記載される理由

自己破産とは破産法で定められた債務整理の一つで、裁判所の手続きを経由して公的に行われる手続きですので、公開の差し止めはできません。

 

こうした自己破産情報は、金融機関やクレジットカード会社などにとっては、最重要情報になります。理由は、一度自己破産すると、その後7年間は新たなローンを組むことも、再び自己破産することもできません。そのため、国の公的書類として記録し、公開する必要があるということが理由として挙げられます。

 

このように、自己破産は公的にこれまで借り入れてきたお金などの負債が帳消しになる制度です。債権者である金融機関やクレジットカード会社などがこれらの情報を把握することで、新たな混乱を予防することにもつながります。

 

そのために官報で自己破産者の名前が公開されることになっています。官報には紙媒体とインターネット検索という形態があり、インターネットの無料会員であれば、閲覧期間が過ぎれば閲覧ができなくなります。この点が紙媒体との違いです。